【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2020年12月27日説教要旨
聖書箇所 マタイによる福音書 11章25節~30節
わたしのもとに来なさい
梅木 光男
いよいよ2020年もあとわずかで終わろうとしています。今年は新型コロナウイルスの影響が社会経済活動に大きく、また個人生活にも暗い影を落としています。本日の聖書箇所は短いみ言葉ですが、豊かな内容と深い意味を持っています。特に最後の部分はキリスト者でなくても十分聞き覚えのある珠玉の言葉と言えるでしょう。ここで主イエスは我々の讃美に先立って自らが父なる神を賛美しつつ、我々を「わたしのもとに来なさい」と招いておられます。現代の我々は科学的な領域と知識の拡大の故に神の領域への思いに至らなくなっています。
主イエスはご自分が神の子としての道を歩みながら、近い将来人間の罪を担うために十字架で死ぬこと、そして甦り、信じる者を永遠の命へ導くことを見据えて、労苦に疲れ果てて喘いでなお重荷を負わされて呻いている人々に「そのままでわたしのもとに来なさい。わたしが休みを与えてあげる」と招いておられるのです。主イエスから新しい生き生きとした命を与えられることによって新たな希望が生まれるのです。具体的には①わたしのくびきを負いなさい②わたしに学びなさい③そうすれば自分の魂の安息を見出します、と言われます。
今までの束縛された律法や社会的な偏見、経済的貧困、個人的な関係や思い等から解放されて、主イエスが示される新しいおきてには、自分の生きる重さや辛さをすべて主イエスに委ねて共に歩むことができる喜びがあります。もう一人で思い悩む必要はありません。主イエスご自身が宣言されているように、神様から与えられる「柔和と謙遜」を身に着けてこれからの人生を軽やかに生きることが出来るようになるのです。