【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2022年10月9日説教要旨
聖書箇所 列王記下5章1節~14節
七度身を洗いなさい
梅木 光男
本日の聖書箇所は旧約聖書の癒しの奇跡として有名な話です。イスラエル王国と対立関係にあったアラムの将軍ナアマンは王の信頼も厚く部下からも尊敬され、将軍としても輝かしい経歴を有していました。ただ重い皮膚病を患っておりこれが悩みの種となっていました。ところがある日捕虜としてイスラエルから連れてこられた召使いの少女が「イスラエルのエリシャのもとに行けばきっと癒される」と女主人に勧め、ナウマンは藁をもすがる気持ちで受け入れます。そこでアラム王にイスラエル行きの許可を求めるとなんとその願いは聞き入れられたばかりか、イスラエル王へ紹介状まで書いて送り出されたのです。
しかしイスラエル王はこの紹介状を見て驚愕し、イスラエルに対する脅しと難癖と誤解して恐怖心を抱いたのです。それも当然です。当時はこの重い皮膚病は不治の病として恐れられていたからです。この様子を聞いたエリシャはイスラエル王に「恐れることは無い。ナアマンを我が家に遣わしください」と申し出るのです。
期待してナアマンの家に到着するとエリシャは直接会うことをしないで召使いに「ヨルダン川に行って七度身を洗えば清くなる」と告げさせます。これを聞いたナアマンは怒って帰ろうとします。当然彼はエリシャ自身が現れて手をかざして神に祈り治療するものと思い込んでいたためです。まさに自分自身の固定概念やプライドに縛られた発想と行動です。
しかし、必死の家来の忠告を聞き入れてエリシャの言葉通りに実行してみるとなんと重い皮膚病が癒されるという奇跡が与えられたのです。そこで直ちにエリシャの元に戻って感謝の意を表する有名なナアマンの信仰告白を行うのです。これは我々異邦人が日常生活の中で経験する信仰に生きる基本的な態度の表明と言っても過言ではありません。
神様の御言葉に従って愛と真を持ってこの一週間を歩んでいきたいと思います。