【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2020年5月31日説教要旨
聖書箇所 ルカによる福音書 16章1~13節
不正な管理人のたとえ
肘井 利美
最近よくテレビや新聞のニュースなどで、会社のお金を何千万も押領し使い込んだとか、搾取して逃げたとか聞きますが、その不正にお金を使い込んだ人は当然法的に罰せられます。また、その会社は、その使い込んだ人を懲戒解雇して首にします。決して許しません。
それを私たちは世の常識と考えます。今日の聖書箇所にあるようにその使い込んだ人を雇い主が良くやったと誉めたりすることはまず考えられません。
ですから、今日のこの聖書箇所を読んで、イエス様がこの不正な管理人のあまりにも抜け目ないやり方を見て、その主人は感心したと言われ、また不正な富で友達を作りなさいとも言われたことにはエーッと驚きます。
そして、聞いている弟子たちにもこの管理人の抜け目なさから学びなさい、彼がやったと同じ事をしなさいと言われたのですから、この話を聞いてびっくりしたと思います。普通の私たちの常識では考えられないような話です。
イエス様はどうしてこのような非常識なたとえ話を弟子たちにされたのでしょうか。イエス様の思いはどこにあるのでしょうか。
聖書で語られるイエス様の“たとえ話”の多くは、天の御国について教えであることが多いです。ですから、この世の常識からすればどこか理解できないし、変だなと思えるところがあるのです。
しかし、私たちが首をかしげる話の非常識な部分にこそ真理が隠されているのです。
今日の、この聖書箇所のところは昔から理解が難しい箇所といわれています。一般常識では理解できにくいからです。ですから、私たちも今日のこのところをどう捉えたらよいのかご一緒に考えてみたいと思います。