【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2024年8月4日説教要旨
聖書箇所 ヨハネによる福音書17章6~19節
世のものではない
原田 寛
世は、神によって創造されました。それらは「極めて良い」(創世記1章31節)ものでした。しかし、その世に罪が入り込みました。そして、「世全体が悪い者の支配下にある」(第一ヨハネ5章19節)と聖書は記します。世を愛される神は、御子をお遣わしになり、御子を贖いの供え物とされ世の救い主とされました。弟子たちは、御子によって真の神を知り、神のものとなりました。彼らは、世に勝つ力を与えられ、世に遣わされ、世にあり続けるのです。
世を支配する悪い者とは、だれのことでしょうか。世に罪をもたらしたものです。神が定めたことより、優先するものがあると誘うものです。その誘いは、世に属さない弟子たちにも働きかけ続けます。イエスは、そのことをよくご存知で父なる神にいのり執り成しておられるのです。
イエスの祈りは、神と弟子たちを結びつけながら、弟子たちが世のものでないことを明示します。弟子たちは、すでに、イエスを通して真の神に出会い救われたものです。イエスの祈りを聞いて理解するものをイエスは喜びます。その喜びを知るものも、イエスとひとつとなって喜びます。こうして、弟子たちの中の共有するイエスの喜びがあるのです。
「世のものでない」というのは、救い主イエス・キリストを信じるわたしたちに対しても述べられています。わたしたちは、主の御言葉に聞き、いのりにこころを開いていくとき、死んで復活された主イエス・キリストと共にあること、神の国を共に受け継ぐこと、永遠の命を授かっていることをこころのうちに覚えています。
このことは、わたしたちにとって、この上ない喜びです。