【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2021年9月5日説教要旨
聖書箇所 ヨハネ14:1-6
安全な人生行路
瀬戸 毅義
昔々イエス様がお生まれになる650年も前のことです。ペルシアという大きな国がありました。そこのダレイオス王は盛大な宴会をしました。国中から主だった人たちを集めて大御馳走をふるまいました。その後、招待された人びとは満足して散会して行きました。王様が寝室にもどって眠っている間に、王様の護衛をしている3人の若者が賭けをしました。それは「この世の中でいちばん強いものは何か」という賭けでした。
一番目の若者は「酒の力」と書きました。2番目の若者は「王の力」と書きました。3番目の若者は「女と真理」と書きました。それぞれの説明を聞いた人々は声を揃えていいました。「真理こそは偉大であり、すべてにまさって力がある」と。
この話は聖書続編エズラ記/ギリシャ語 4:33-40に記されています。詳しい内容はその箇所をごらんください。続編は聖書66巻に含まれていませんが、わたくしの神学校時代の恩師、関谷定夫先生は聖書の続編付きが良いといわれました。旧約新約の中間時代のユダヤ人のことがよくわかるからです。
聖書から「真理」を調べると圧倒的に新約聖書がおおいようです。旧約には10か所もありません(口語訳聖書による)。
以下は、好きな聖句のいくつかを自由に選んだものです。
あなたのみ言葉の全体は真理です(詩編119:160)
真理を買え、これを売ってはならない(箴言23:23)。
新約聖書には70か所以上ありますが、以下はアトランダムに選びました。
「わたしは道であり、真理であり、命である。だれでもわたしによらないでは、父のみもとに行くことはできない」(ヨハネ14:6)。
真理はあなたがたに自由を得させるであろう(ヨハネ8:32)
わたしたちは、真理に逆らっては何をする力もなく、真理にしたがえば力がある(コリント第二13:8)。
クリスチャンの処世の道
われにもまた処世の道あり。いたって簡単なり。活ける神を信じる事なり。その指導を仰ぐ事なり。その霊を我霊に受けて罪悪の世と闘う事なり。これに十字架はあるだろう。骨肉と友人との反逆はあるだろう。然れどもその達する所は明白である。危険なるが如くに見えて最も安全なる道である。窄くはあるがまっすぐである。これを探ぐるために多くの智識は要らない。盲者も能くこれを辿ることができる。世に屈曲極まりなき虚偽の世路を探ぐる人は多くいるが、この直道を選ぶ人が少ないのは不思議だ。(「聖書之研究」1909/明治42年2月)
「おいあくま」
カトリック信徒の樋口廣太郎(1926/大正15年~2012/平成24年)は社員に次の言葉を教えました。怒るな、威張るな、焦るな、腐るな、負けるな、まとめて「おいあくま」。(「週刊現代」2021年8月7、14日合併号)