【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2024年8月18日説教要旨
聖書箇所 コリントの信徒への手紙一15章12~33節
死者の復活
原田 寛
コリントの教会は、「死者の復活はない」という考え方に惑わされて、パウロによって伝えられえた神の愛と憐みに満ちた福音が変えられてしまいそうでした。そこで、パウロは、イエス・キリストの十字架の死と復活を思い起こさせ、教会で語られてきた福音を示しました。
そして、死者の復活は、終末のことと重ねて考えられています。復活されたキリストの再臨時に、キリストに結ばれて死んだ人たちが復活し、そして、生き残っている者が、空中で主と出会うために、彼らといっしょに雲に包まれて引き上げられる。世の終わりが来ます。そして、初穂として復活したキリストは、死を滅ぼしてすべてを服従させられます。わたしたちは、いつまでも主と共にいることになりますと記されています(参照;第一テサロニケ4章15節以下)。
「死人の蘇り」は、旧約聖書に2回(列王上17章21節以下、列王下4章32節以下)、新約聖書に5回【イエスによって3回(5章21節以下、ルカ7章11節以下、ヨハネ11章38節以下)、ペトロによって1回(使徒9章40節以下)、パウロによって1回(使徒20章9節以下)】記されています。しかし、その「死人の蘇り」とパウロがコリントに示した「死者の復活」は、異なります。「死者の復活」は、死の滅びと繋がっていて、さらには全く新しいことと結びついています。
主の恵みにあずかるわたしたちも、すべてを従わせる主イエス・キリストと永遠の共にいることになります。わたしたちの思いは満たされていて、発する言葉は主の恵みに対する感謝と神への讃美で溢れていることでしょう。