【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2025年9月21日説教要旨
聖書箇所 申命記8章2節、ローマ人への手紙8章28節
神がなさる教育
瀬戸毅義
真の教育により、人間は隷従的・依存的・衝動的な生き方から、独立的・自立的・確信的な生き方へと変わります。古代ユダヤでは3歳をもって宗教教育が始まりました。5歳で読み書きの練習を一応終えてヘブライ語聖書の本文を学習する時期となります。6,7歳になると最寄りの会堂(シナゴグ)併設の初等学校(ベート・ハッセフェル)に通うことが義務づけられました。この制度は世界の教育史上、最古の義務教育といわれます(関谷定夫『荒野を旅する』40頁以下)。
日本もその義務教育はすぐれているのです。江戸時代の寺小屋教育もすぐれていました。ある外国人がいいました。「日本では道端のホームレスも新聞をよんでいる」と。外国では読み書きのできない人も多いといいます。
教育という漢字を見ると教+育であり「教え育てる」です。ドイツ語で「教育する」にあたる言葉は、主に「Erziehung(エアツィーウンク)です。人の内なるものを引き出し、行動や態度、道徳性を育むことが教育なのです。英語の教育「education(エデュケーション)」に当たるラテン語の語源も「引き出す」(エデューケレ)と「養い育てる」(エデュカーレ)です。つまり、子どもが持っている資質や力、才能を引き出し、それらを伸ばし発達させることが教育です。
神様は私達信者を教育してくださいます。神がなさる教育を聖書から学びましょう。
第1 愛するものを鍛える。
主は愛する者を鍛え、子として受け入れる者を皆、鞭打たれるかである(ヘブライ12:5b)。希望すれば即与えられるのではない。
第2 目的達成のための回り道。荒れ野の放浪40年は自立のための訓練でした。
あなたは、人が自分の子を訓練するように、あなたの神、主があなたを訓練されることを心に留めなさい(申命記8:2、5)
第3 信者には失敗と成功、不幸と幸福…万事が益に働きます。
神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています(ローマ8:28)。