【聖書箇所朗読】
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2020年7月12日説教要旨
聖書箇所 コリント人への第一の手紙15章7~10節
神の恵みと共に働く
古賀バプテスト教会員 金子 政彦
使徒パウロはイエス・キリストに出会うまでは、自分の考える正しさを追究し、律法の下で完璧な者になろうと一所懸命でした。しかしイエスと出会って、自分の的はずれな姿、本来、仕えるべき神、仕えるべき人を、実は踏みにじっていたという「罪」に気付き、「大」方向転換をします。そこから、神がパウロにご計画されていた、彼、本来の生き方をするようになりました。
聖書に「主が定めた生き方」という小見出しの付けられた箇所があります。Ⅰコリント7:17~24です。17節にはこう書いてあります。『おのおの、主から分け与えられた分に応じ、それぞれ神に召されたときの身分のままで歩みなさい。』
この「神に召された」という言葉は、ヘブライ語で「カーラー」、英語で「calling」という単語が使われ、日本語では「召命」と訳されます。この「召命」という言葉は、聖書の中によく出てきます。「召命」とは、神の恵みによって神に呼び出されることを意味します。歴史的には、この「召命」を「職業」と結び付けて、「天職」ととらえられることもあります。私たちが得ているものは、能力や役割、職業を含め、神が恵みによって分け与えて下さっているものです。
そして、「召されたときの身分のままで歩みなさい」とは、原語の意味をたどると、「神に呼ばれたその機会を、用いなさい」ということ。17節は意訳すると、『それぞれ、神から分けていただいたものに応じて、神に呼ばれたその機会を用いましょう。』ということでしょうか。いずれにしろ、素晴らしいことは、そのような私の召命、私の天職が、イエス・キリストによって、私たち一人ひとりに準備されているということです。