【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2020年12月20日説教要旨
聖書箇所 マタイによる福音書1章18節~25節
私たちと共におられる神
梅木幸子
クリスマスは子供も大人もキリスト教の盛んな国だけでなく、日本のようにクリスチャンの数が人口の1.5%ほどしかない国でも喜びの時、嬉しい時としてみんなで、プレゼントを送ったり、ごちそうを食べたりして喜び祝います。なぜでしょう?それはイエス・キリストのお誕生をお祝いする日であるからではないのかと思います。イエス・キリストはこの世界を創られた神様が人類に与えられた最高のプレゼントです。
イエス様は神であるのに、人間の世界に赤ちゃんとなって生まれてきて普通の人間のように喜びも悲しみも苦しみも経験されて成長されました。そして人々に天地万物を創造された神様はどんな方であられるのか具体的に示して下さいました。神様は霊であられますから、私たちは直接見ることはできませんが、イエス様の言葉や行動を通して神様がどんなに憐れみ深いかたであるのか、不正や不義を憎まれる方であるのか知ります。
この人となって私たち人間のもとに来られた神様は、馬小屋で生まれ飼い葉桶に寝かされました。赤ちゃんのイエス様にお会いできたのは、救い主誕生の知らせを天使から聞いた羊飼いたちや星を見て真理を探究していた東方の博士たちでした。自分たちこそ神様に忠実に従っていると自認していたユダヤ人の宗教指導者たちは、聖書に700年も前から預言されている待望の救い主の誕生を知る由もありませんでした。又、博士たちからユダヤ人の王として生まれられたイエスのことを聞いたヘロデ王は、自分の地位を奪われることを恐れ、ベツレヘム地域の2歳以下の男の子を皆殺しさせました。天使から告げられた両親に連れられてイエスはエジプトの地で一時難民となりました。神のみ子イエス様は、生まれた時から貧しい者、苦しむ者、悲しむ者、難民の仲間でした。しかしマリアとヨセフという、神様の御心ならばどんな苦難があっても喜んで従うという信仰深い両親に育てられました。
このイエス様は、神の国の福音を宣べ伝え、病人を癒し、数々の奇跡を行い、弟子たちを選び育て、そしてついにはユダヤ人の指導者たちのねたみと誤解によって、神を騙(かた)る冒涜罪で十字架に付けられ死にます。それは実は人間の罪を贖うための死で、人間を罪の状態から救うための神様のご計画でした。イエスは受肉されて人間のうちに住まわれ、復活後は信じる人と共にいつもいて下さる「インマヌエル」(ヘブル語で「神われらと共にいます」の意)の神なのであります。