十戒から 聖書箇所:出エジプト記20章7節~11節
今から3,300年程前に、神様は、「人間が幸せに生活していくためのルール」を、私たちに与えられました。十戒には、しなければならないことや、してはならないことが1から10まで書かれています。どれも大切なことばかりです。その6番目に、「あなたは殺してはならない」と書かれています。勿論、私たちは人を殺したりしませんが、これには深い意味が含まれています。私たちは、自分では気がつかなくても人を傷つけていることがあります。相手はその言葉ひとつでとても嫌な思いになって、学校に行きたくないとか、どこか遠くへ行ってしまいたいと思うようなことにもなります。また、自分では軽い気持ちでしたことが、相手にとっては死ぬほどつらいことだったりします。十戒の「あなたは殺してはならない」という意味は、相手が嫌がること、つまり、いたずらをしたり、悪口を言ったりしてはいけない、といったことも含まれているのです。
人間は教えてあげないと、平気で悪いことをします。そこで神様は、「十戒」という、人間がみんな仲良く生活していく上で必要な「決まり」を与えて下さったのです。
イエス様は、「兄弟に向かって『ばか』なんて言うのは人を殺すのと同じぐらい悪いことです」(マタイによる福音書5章22節)とおっしゃいました。また、「何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい」(マタイによる福音書7章12節)ともおっしゃいました。親切にしてもらいたいと思ったら、ほかの人にも親切にすることです。自分が「嫌だ」と思うことは、他の人にもしてはいけません。そのようにお互いに相手の気持ちを大切にすれば、きっと誰とでも仲良くなれます。そうすれば神様も喜んでくださいます。このイエス様の言葉をいつも心に思って毎日を過ごしてまいりましょう。
2014.4.26記:岩橋隆二