【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2022年5月1日説教要旨
聖書箇所 使徒行伝3章1節~10節
キリストの名によって
梅木 光男
イースターが終わり使徒たちは復活された主イエスとの出会いによって再び信仰が強められ、福音宣教の業をエレサレムを中心に積極的に活動していました。本日の聖書箇所はペテロとヨハネがエレサレム神殿に祈りに向かう途中で「美し門での身体の不自由な物乞いの男」との出逢いの場面です。当時のユダヤ社会では病気や障害などを持っている人は神様の祝福から外れた罪人という扱いを受けていました。そのためこの男は人々の支援を受けて施しを請う以外には生きる術がなかったのです。
ちょうどその時午後3時の祈りに使徒ペテロとヨハネが通りかかったのです。当然ながら男は彼らに施しを求めますが、ペテロは男に「私たちを見なさい。」と言い、続けて「金銀は私にはない。しかし私にあるものを上げよう。イエスキリストの名によって歩きなさい。」と言って男の右手をとり立たせたのです。すると男の足とくるぶしが強くなり、まっすぐに立ち歩き出したのです。そして踊りながら神を賛美しつつ二人について神殿に入っていたのです。
ここにキリスト信仰が意味しているものを具体的に描写しています。キリストの名によって歩き始め、神を賛美し、礼拝をともにするために神殿に入ったと聖書は記しています。
信仰に生きるとは神の救いの御力によって自分の足で立ち上がり、神の恵みに感謝し、賛美し続けることです。
人間の存在を根底から支えるものは物やお金ではなく、神の力、救いという目には見えないものに信頼を置き、イエスキリストは十字架の贖いの死の後、復活して今も生きて働いてくださっていることを覚えて日々生きることではないでしょうか。