【説教音声ファイル】
2020年12月13日説教要旨
聖書箇所 ヨハネによる福音書3章16節
クリスマスの秘密―神様からのプレゼント―
京都洛西教会
山田光道
クリスマスを迎えようとしているアドヴェントの時、その備えとして、クリスマスの真の意味を、私達キリストに連なる者は静かに考えます。
クリスマスは人間の歴史の中にたった一度だけ神が人間の姿をとって現れた時でした。それは神の世界が人間の世界に垂直に下った時でした。聖なる世界が世俗の世界と交差した時ですから、激しく火花が飛び散るような出来事だったにちがいありません。しかしこの出来事を知らされた人たちはほんのわずかな人たちであったと聖書は記しています。真実の出来事とはそのようなものではないでしょうか。誰も気づかないがひっそりと大変な出来事が起こっている・・・。
クリスマスは私達罪人のためにキリスト(救い主)が誕生されたのですから、これほどの喜びはありません。罪の重荷を背負って生きている人が、それを取り去ってもらい正しく生きていく道が備えられたのです。しかしその罪故に人間は自分たちのために遣わされた方を何のためにこの方がこの世にお生まれになったかを理解しようとはせずに、いや人間には到底理解の及ばぬ神の世界のできごとであったかも知れませんが、自分たちが求めてきた救い主とは異なるという理由で為政者の扇動があったとは言え、十字架につけよと叫んでしまいました。正に、ここに人間の持つ原罪のはっきりした姿を見ます。自分たちの救いのために来たお方を自分たちが殺してしまうという人間の愚かさを露呈した悲喜劇がここには存在します。クリスマスの意味とは、真実とはこのようなことでした。
本日の礼拝では、誰もが知っている、今でもNHKの教育TVで日曜日に放映されているとても示唆深い「機関車トーマス」のお話とその作者で、英国聖公会の司祭であったウイルバート・オードリー氏のことも交えながら小さいお子様にもわかるように、クリスマスの意味を一緒に考えたいと思っています。大きな未来を神様からプレゼントされている子供たちを深く心に覚えてのアドヴェントの礼拝をささげることができればと願っています。ちなみに、サンタ(?)という名前の一人のおじいさんが孫のために手作りした、機関車トーマスに登場する「トビー」という木造の車体を持つ路面を走っていた蒸気機関車の模型も登場します。どうぞご期待ください。