【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2023年10月1日説教要旨
聖書箇所 サムエル記17章37節~50節
ダビデとゴリアト
梅木 光男
今日から2023年度下期に入ります。収穫の秋を迎えクリスマスまで色々な行事が目白押しです。本日の説教は子供でも知っている有名な箇所です。旧約聖書には多くの人物が登場しますが、その中でも最も有名な人物といえばアブラハム、モーセそして今日のダビデです。イスラエル王国の第2代の王としてイスラエル王国の繫栄の基礎を築いたばかりか救い主の代名詞としてイエスキリストの系図に繋がる大きな役割を果たしていくのです。
ダビデは父エッサイのもとベツレヘムに住みユダ族の中でも取るに足らない小さな存在でした。しかも彼は8番目の末っ子で忘れられた存在でもあったのです。預言者サムエルが神の命令でエッサイを訪ねて来た時。長男のエリアブの容姿を見て彼こそが「油注がれる者」と錯覚しますが、神は「人間が見るようには見ない」と強烈な神の意思が示され7人の兄たちはすべて退けられ、結局羊の番をしていた末っ子のダビデが次の王として選ばれたと聖書は語っています。
その後ペリシテ人との戦いが起こります。敵の勇士ゴリアトの為にイスラエル軍は不安と恐怖に陥っていました。ダビデは父の指示で兄たちの元に食料を届けた折その状況を見て、イスラエルの神を冒涜しているのを嘆き悲しみついにサウル王に直訴してゴリアトとの戦いを認めさせたのです。
サウル王からは自分の兜や鎧また剣などを与えらましたが、ダビデはこれらを断り、日頃から使い慣れた石投げと石を5個袋に入れてゴリアトと対峙したのです。ゴリアトの不遜な言動にも臆することなく、この戦いは「主の戦いである」と宣言し主の御手に全てをゆだねたのです。その結果は聖書に記されているとおり、ダビデの投げた石はゴリアトの額に突き刺さり勝利へと導いたのです。
ダビデがペリシテ人に戦いを挑んだのは自分の名声ではなく、信仰的動機でありどんなに厳しい状況でも生ける神は確かにいる事を人々に示すためだったのです。