【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2019年9月8日
聖書箇所 民数記22章21節~35節
巻頭言
日本バプテスト大阪教会牧師 下川俊也
背景
モーセとイスラエルの民がモアブの平野まで進んできた時のこと。
すなわち彼らが全軍に勝利し、その国を支配下においたのをことごとく見て、恐れを抱き、気力もうせて、「今やこの群衆は、牛が野の草をなめ尽くすように、我々の周りをなめ尽くそうとしている」と言います。
そこでモアブの王バラクは、ペトルの地に住んでいた霊能者バラムに「イスラエルの人々に呪ってほしい」と、礼物を持たせた使者を送るのです。その夜神はバラムに、「あなたは彼らと一緒に行ってはならない。この民を呪ってはならない。彼らは祝福されているからだ」と命じられます。バラムは神の言葉を王の使者に語り、帰るように伝えますが、王はバラムのもとに再度使者を送るのです。今度は前よりも多くの身分の高い指導者たちをバラムに遣わし、「あなたを大いに優遇します。言われることは何でもします。どうか来て、わたしのためにイスラエルの民に呪いをかけてください」と伝えます。
王の再三の申し出に対してバラムは、「たとえバラクが、家に満ちる金銀を贈ってくれても、わたしの神、主の言葉に逆らうことは、事の大小を問わず何もできません」と答えます。が、しかし彼はバラクの使者たちをすぐに帰らせることをせず留まらせて、「主がわたしに、この上何とお告げになるか、確かめさせてください」と伝えるのです。
その夜、神はバラムに「これらの者があなたを呼びに来たのなら、立って彼らと共に行くがよい。しかし、わたしがあなたに告げることだけを行わねばならない」とお告げになります。結局「バラムは朝起きるとロバに鞍をつけ、モアブの長と共に出かけた」というのであります。