【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2022年1月30日説教要旨
聖書箇所 創世記1章1節-2章4節前半
神さまの秩序
踊 真一郎
1月も最後の日曜日となりました。例年、この時期は新年度の計画を練り始めますが、今はコロナの感染が再拡大し、私たちは「さて、新年度、どう計画を立てようか、どんな取り組みができるのか」と悩んでしまいます。
でも、そんな時にも私たちはみことばを分かち合います。みことばが私たちにとって希望であり、展望であり、ワクワクだからです。
今朝は創世記の創造物語を取り上げました。一見、神話的で眉唾な物語に読めますが、こういう箇所には読み方の工夫が必要です。神学者ルドルフ・ブルトマンは「非神話化」という聖書の読み方を提唱しました。「聖書の神話的な物語は、数千年前の古代イスラエルの民が当時の文化や常識、理解に基づいて神さまの御業を証した物語であり、私たちは当時の文化や常識、風習を考慮しながら、古代の聖書著者が何を訴えようとしているか、どんなメッセージを込められているかを探求せねばならない」というのです。今朝は実際に、非神話化しながら創世記1章を読んでみましょう。
創世記1章は、神さまの天地創造が7日間で行われたと書かれています。
1日目は混沌としていた世界に対して光を創造し、昼と夜を創られました。
2日目は世界を覆っていた水を大空の上と大空の下に分け、大空を創ります。
3日目は大地を覆っていた水を分け、海と陸を造ります。さらに植物も創ります。
4日目は天にしるしとするために、太陽と月を創りました。
5日目は水の中の生き物と、鳥を創ります。
6日目は地上の生き物(獣、家畜、地を這う生き物)を創り、さらに人間を創造されました。
そして7日目は安息されます。これが天地創造の物語です。
ここで注目したい事は、神さまがそれぞれを創造された時の反応です。聖書では創造の後に定型フレーズ「神はこれを見て、良しとされた」があるのですが、不思議なことに2つだけ、神さまが「良し」としていないものがあります。その2つとは何でしょう。そして、どうしてその2つは「良し」とされていないのでしょう。
ここに、この神話的物語に込められた古代の聖書著者が現代人に向けて示す、神さまの真理が見出せるのです。
今朝もご一緒にみことばから、私たちの生き方について聞いていきましょう。