【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2025年3月23日説教要旨
聖書箇所 ルカによる福音書21章29~33節
神の国は近づいている
原田 寛
筑紫野南キリスト教会の信仰告白のNo.9に「終末は、主イエス・キリストが約束に基づき再び来られる時である。この時、キリストを信じた者は新しい霊とからだが与えられ、救いの完成にあずかるが、この世の不信は裁かれる。それゆえに、主イエス・キリストは私たちの希望であり。私たちの信仰の業は決して滅びることがない。」と記されています。
この終末について、ルカ福音書21章5節以下において「偽キリストの登場、そして、戦争や暴動。自然災害、迫害、家族との対立、エルサレム崩壊、天体の異常、キリストの再臨」が順に記されています。これらのことは、現在進行形で起こっていると考えてよいでしょう。しかし、今、どのようなステージにあるのかは、「惑わされないように(ルカ21章8節)」しなければなりません。「放縦や深酒や生活の煩いで、心が鈍くならないように(ルカ21章34節)」して、わたしたちは、みことばに基づいてすべきことに注力し、「天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」との主の言葉をしっかりとにぎって歩んでいきたい。
主イエスはたとえで「いちじくの木や、ほかのすべての木をみなさい。葉が出始めると、それを見て、すでに夏の近づいたことがおのずと分かる。」といい、「それと同じように、あなたがこれらのことが起こるのを見たら、神の国が近づいていると悟りなさい。」伝えます。終末は、近づいているのであって来ているのではないと知っておきましょう。
戦争や暴動は、各地で起こっています。私たちは平和が来るようにとこころを向けて祈り続けます。自然災害があれば、協力を可能な限り惜しみません。キリスト者に対する迫害は、イエスや使徒たちが味わったものとは比較できませんが、現実にあります。蛇のように賢く振舞いたいところです。イエス・キリストを信じる信仰ゆえの家族との対立は、どの時代にも起こっていますし、現在は、聖書を学び信じたはずの子どもたちと対立するようなことが起こることがあります。しかし、私たちは、御言葉の恵みに預かっているのですから、教えられているように接していきます。御言葉に沿って歩む時、主イエスの十字架の事柄に触れることができます。神の愛と慈しみをいただき、真の幸いのうちを歩んでいることを覚えます。まさに、「神の国はあなたがたの間にあるのだ」(ルカ17章21節)と言われていることが、「そうだ」と思えるのです。
神の国は近づいているのです。イエスは弟子たちを遣わす時に「オオカミの群れに羊を送り込むようなものだ。だから、蛇のように賢く、鳩のように素直になりなさい」(マタイ10章16節)と言われました。神の国の恵みは、信じる者たちによってもたらされようとしているのですし、すでにきているのです。
終末はいつくるのか。イエス・キリストを信じられない人の問いです。いずれ終末はくるでしょう。わたしたちは、御言葉にあるように、目をさまして、教会に託された業を為し続けるのです。