【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2026年1月4日説教要旨
聖書箇所 ローマの信徒への手紙8章12~17節
神の相続人
原田 寛
聖霊によって導かれ、「イエスは、主です」と告白する者は、みな神の子ですし、キリストと共同の相続人です。御言葉は、『キリストと共に苦しむなら、共にその栄光をも受けるからです』と続けています。
〇 キリストの苦しみは、すべての人の罪のために十字架につけられ死ぬという苦しみです。キリストの死の意味は、イエスご自身の寿命が尽きるわけではなく、大病を患って死ななければならないということでもなく、自分自身の問題で死ななければならないということでもありません。敵対する人たちによって殺されるのですが、しかし、その人たちのことをも受け入れて死ぬのです。
1967年に英国で世界初のホスピスが設立されます。その生みの親・シシリー・ソンダースという女医さんは、ホスピスの五つの原則を発表しました。それは、➀患者をひとりの人格者として扱う➁苦しみを和らげる③不適当な治療を行わない➃家族のケアと死別の悲しみを支える⑤チームワークによる働きで患者を支える、ということでした。また、彼女は、「死」における人の4つの「全人的苦痛(トータルペイン)」について、➀身体的苦痛➁精神的苦痛③社会的苦痛➃スピリチャルペインと説明し、現在のホスピスの土台と柱を示しました。
私たちは、ソンダースの述べたことによって聖書のキリストの苦しみが、より壮絶な苦しみであったことが明確になりました。何よりも主イエス・キリストは、その苦しむことを受け入れて歩まれました。
〇 パウロは、そのキリストと共に苦しむならキリストの栄光に預かることができると示します。パウロ自身は、福音の伝道者として何度も投獄されたり迫害を受けたり、様々な苦しみを受けてきたのでした。パウロ自身の言葉でいうならば、『キリストの苦しみの欠けたところを身をもって満たしている』(コロサイ1章24節)ということです。キリストは、貴い。しかし、キリストはギリシャにもローマにも行っていない。しかし、パウロは、何度も投獄され鞭打たれながらも、迫害されながらも、キリストと共に歩みつつ、行くべきところに行くのです。だから、パウロも貴い。パウロは、ペトロや他の使徒たちと共に教会を建て上げていきました。しかし、後に教会におごりが生まれたのかもしれない。「キリストと共に苦しむ」ことの意味を失ったかもしれない。「キリストの欠けたところ」などという高慢に思いを教会がもっていたのかもしれない。だから、宗教改革が行われた。それらも貴い。
〇 聖霊が示すことは、「神と共にいる」ことです。それは、死んでも生きる神と共に生きる希望です。パウロが言い切ることは、「肉に従って生きるなら、あなたがたは死にます。しかし、霊によって体の仕業を絶つならば、あなたがたは生きます。神の霊によって導かれる者は皆、神の子なのです。」
神の子なら、同時に神の相続人だと言われます。神がなされたことを受け継いでいるのです(神は生き、共におられるのですが)。
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