【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2021年2月28日説教要旨
聖書箇所 ヨハネ福音書9章1節~12節
開眼
梅木 光男
ヨハネ福音書は独特な視点から主イエスの生涯を記していますが、特に多くの奇跡の中から7つだけに選りすぐっています。今日の箇所はその一つです。この奇跡の目的は「主イエスが神の子キリストであることを我々が信じるためであり、イエスの名によって永遠の命を得るためです。」
さて本日の箇所9章の冒頭でイエスは通りすがりに生まれつき目の見えない人を見かけられます。その時弟子たちがイエスに「この人が目が見えなのは誰が罪を犯したのですか?」と質問します。当時のユダヤ人の考えでは障害や病気などの肉体的不幸は罪の結果であるという伝統的な思考に囚われていたからです。
ところが主イエスは「人の問題ではなく、神の業があらわれるため」と宣言され、その業を早速実行されたのです。それは地面に唾をして土をこねその人の目に塗られて、シロアムの池に行って洗いなさいと言われたのです。彼はすぐに行ってお言葉通り行うとなんと今まで見えなかった目が見えるようになったのです。しかしここで大きな問題が発生しました。
今まで目が見えないために物乞いなどしていた人が目が見えるようになった奇跡の業がなされた日がなんと「安息日」だったからです。
13節以下詳しくその顛末が記されています。この人の目を開かれることが光り輝く神の栄光のしるしとして示され、暗闇の世界から光の世界へいざなわれます。浄めのしるしとして水で洗われることが必要であり、そして主イエスの真理、命を喜んで受け入れ、希望溢れた未来へ導かれるのです。さあ我々も「心の目」を開眼していただきましょう。