2017.3.12説教要旨 聖書箇所: ヨハネ14:1~3節
説教題:「こころを騒がせないでいなさい」 久原榮實子
ヨハネによる福音書14章1節~3節を、岩波訳聖書はこのように表しています。「あなたがたの心が(もうこれ以上)かき乱されてはならない。神を信じ、また私を信じなさい。」
心を騒がせるな。の後に、神様を信じることとイエス様を信じることを、ひと続きで語られました。そして、信じたなら、こころを騒がせないでいいと神様のことばとなられた主イエス・キリスト様が語られるのです。その神様の言葉が、今、私達が手にしている聖書の言葉なのです。私達が通らなければならない試練や苦難に立ち向かえるように、いつも私たちに聖書のみ言葉によって、前もって語って下さいます。聞く私達がどのように聞くかが大切です。これは、どう生きるのかに関わってきます。
14章3節に「行って場所を用意したら、戻ってきて、あなた方を私のもとに迎える。こうして私のいるところに、あなた方もいることになる」と記されています。あなたではなく、あなた方となっています。共にの世界、キリスト・イエスにあって共にの世界、すなわち教会を現していることに気がつかされます。私のもとに、私のいるところに、この場所に、あなた方もいることが出来るようになる、と『場所』を語られます。8章37節後半、岩波訳「あなたがたのうちには、私のことばがおさめられないからである」と訳されています。信仰を持っているが、わたしの言葉を聞くあなたがたの心に、私の言葉を聞く場所がない。私を受け入れる事が出来ないので、わたしはあなた方の中で生きることが出来ない。ここで、イエス様との1対1の真剣な関係が始まって行きます。この事は私達が一生かかって取り組まなければならないことです。
主イエス様はこう語られます。11章26節「生きていて、私を信じる者は、いつまでも死なない。」生きて、そして私を信じる者は、誰でも永遠の命に至るであろう。「わたしに従って来なさい。私と一緒に来て、私と一緒に生きることを始めなさい」と。14章20節「その日には、私が父の内におり、あなたがたがわたしのうちにおり、わたしもあなたがたのうちにいることが、あなたがたにわかる」と記されています。
8章32節「あなたがたは真理を知り、真理はあなたがたを自由にする」。真理へのこの道は、自由をもたらし、解放をもたらし、主の恵みの中へと移されて行きます。どんなことに出会おうと、奪われない平安と喜びの中に生きるものにと変えていただけるのです。「この場所が用意されたら、私は来る」と主は語られました。「この場所」とは、私たちの心の中にイエス・キリスト様の部屋を持つ、他のどんなものも入れない主イエス様だけをお迎えする部屋を持つということです。あなた方の中に、みことばが語られる教会の中に、主はお住みになりたいのです。この新しい部屋が、私たちの中に用意されたら、主は来ると。そして、聖書に書かれているみことばが、良い地に植えられたように実を結ぶと言われます。主なる神様は、闇の中に閉じこめられ、滅びるしかない私たち人間を、何とかして神の子にしようと心砕いておられることか。主は、この地上に居られる間、人々に向かってどれほど多く語り、何とかして父なる神様のみこころを現そうと祈られたことか。私達に向かって、「こころを騒がせないで、私を信じなさい。神様を信じなさい。」と言われています。