【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2022年7月3日説教要旨
聖書箇所 使徒行伝18章1節~4節、24節~28節
アクラとプリスキラ
梅木 光男
今日は神学校週間の最終日です。福音宣教の業を進めるために伝道者育成が急務であり、そのために祈りと献金が捧げられることとなっています。今全世界での福音宣教の働きが多くの人によってなされていることを覚えて本日の聖書箇所使徒行伝18章の御言葉に耳を傾けたいと思います。
パウロは第2回伝道旅行の時にアジア州コリントで、このアクラとプリスキラ夫妻と出会います。夫妻はパウロが天幕職人としての技術を身につけていたため、住居と仕事を提供して生活を支えパウロの福音宣教の働きを全面的に支援していたと思われます。この時パウロはアテネでの福音宣教が芳しくなかったことにかなり落胆していました。しかし、夫妻の支援と励ましによって慰めを得て元気を取り戻し、又夫妻もパウロとの交わりを通して霊的成長がなされ、この結果コリント教会の誕生のきっかけともなったことは素晴らしい出来事でした。
また、二人はパウロと共にエペソに渡りそこでもパウロの宣教を引き継いで人々に福音を宣べ伝える力となっていると聖書は記しています。
そのような時に旧約聖書に通じているアポロがエペソに来て人々に、聖書の預言に基づいてイエスがメシヤであること、バプテスマのヨハネの罪の悔い改めのバプテスマを語っていたため、聖霊によるバプテスマの意味をよく理解していないと推察して、アポロを自宅に招きパウロ神学の本質である「神の道」について導いたと聖書は記しています。
パウロの3回に渡る伝道旅行のなかで、多くの同労者や支援者がいましたがこの夫妻の存在なしではとてもなしえなかったと思われます。事実聖書でも5回も名前が出てきて、パウロのローマ人への手紙16章ではその筆頭に記載されていて、いかにパウロが信頼し助けを期待していたか伺えます。
偶然と思われる出会いや出来事の背後には偉大な神の救いのご計画があることを覚えて一日一日を過ごしていきたいと思います。