【聖書箇所朗読】
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2023年3月5日説教要約
聖書箇所 ルカによる福音書18:1~8
失望せずに常に祈ること
宗広 一美
ルカによる福音書第18章1節“また、イエスは失望せずに常に祈るべきことを、人々にたとえで教えられました。”とあります。そして人が求めて、求めて、求め続けて見えて来る祈りの秘密は、正しい裁きにあるようです。それでは、一体神様が進んで与えようとなさっている正しい裁きとは何でしょうか。ここにイエス様の<みことば>が与える信仰、希望、愛の秘密があるように思います。
ここで言われる裁判官は不義な裁判官ですが、申命記1章16,17節にあります「裁きびと」の裁きの基本中の基本は、神様からモーセを通して与えられた十の戒め、十戒です。しかし、誰一人この十の戒めを守れた人は、誰もいません。こう言われています。“主は天から人の子らを見下ろして、賢い者、神を尋ね求める者があるかないかを見られた。彼らはみな迷い、みなひとしく腐れた。善を行う者はいない。ひとりもいない。”(詩編14:2,3)と。そしてこの十戒が人に示したことは、人には罪があるということです。
しかし唯一この戒めを身を持って守られた方がいました。それは、イエス様でした。こう言われています。“・・わたしが父の戒めを守ったので、その愛のうちにおる・・”(ヨハネ15:10)とあります。つまりは、イエス様が、父なる神様の戒めを身を持って守った姿こそ、イエス様の十字架復活です。ここに父なる神様の愛がありました。すなわち父なる神様の正しさが、実現される救いの道が、すべての人に示されました。つまりは、父なる神様の正しい裁きの秘密が開かれたと思うのです。こう言われています。“律法はモーセをとおして与えられ、めぐみとまこととは、イエス・キリストをとおしてきたのである。”(ヨハネ1:17)と。それ故に、イエス様の与えられた新しい戒めが、私たちに父なる神様の正しい裁きを与えています。すなわち先立つイエス様の十字架復活の愛の込められた戒め「わたしがあなたがたを愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい。」です。そしてここに人が最も必要としている神様からイエス様を通して与えられる信頼があり、希望があり、愛があります。