山口文子
神様に私の祈りが届いて、苦しんでいた事が嬉しい喜びに変わったので、その話をしたいと思います。
私には41歳と38歳になる二人の息子がいます。その下の息子が19歳の頃にパチンコにのめり込んでしまいました。ローン会社のカードが何枚も出てきたり、大学に通っていないこともわかりました。息子に問いただすと、パチンコをして、何十万円もの借金があり、友達にまで借りているということでした。アルバイトをして返してくれることと、二度とパチンコはしない事を約束させて、肩代わりして借金を返済しました。
最初の頃は、すぐに立ち直ってくれるだろうと軽く考えていました。けれども、パチンコする為に話すことは嘘ばかりになり、借金も繰り返していました。段々と事の重大さに気づいて、これは一生直らないのではないかと思い始めました。
本人は大学を辞め、専門学校で調理士の免許を取って働き始めました。けれどもパチンコが原因で職を転々とし、そのうち家を出て連絡もつかず、どこに住んでいるのかもわからなくなりました。
このころ、私は他にも辛いことがあったので、救いを求めて教会に通うようになりました。教会で学ぶうちに、「あの子の人生であり一生直らなくてもあの子が選んでしていることなのだから」と、ありのまま受け止めることが出来るようになりました。そして神さまにすべてをゆだねて祈っていました。「あなたの幸せと健康を毎日祈っていますよ」とメールだけは送り続けていました。
ある日、そのメールが心に届いたのか、息子の方から電話がありました。名古屋に住んでいること、一生懸命働いて借金を返そうとしていること、パチンコは止めたこと、大切な人ができたことを教えてくれました。
何年もの間、何度も何度も裏切られてきましたので、なかなか信用はできませんでした。そしてある日、私の家に息子の借金の一つの督促状が届きました。すぐに息子に知らせると、ちゃんと返すからと言い、本当に四か月後に返済が終わりましたという知らせの書類が私の家に届きました。その領収書を見た時、今回は本当に立ち直るのではないかという思いになり、嬉しくて、嬉しくて、涙が止まりませんでした。
その後の息子は、借金を3年で返せる様に弁護士の先生に依頼し、返済を終え、一生懸命働いたのでしょう、派遣社員から正社員にしてもらい、彼女のご両親に結婚を認めてもらうことが出来ました。
お盆休みとお正月休みには、二人して帰ってきてくれます。パチンコに狂っている時は、人の顔をまっ直ぐに見る事も出来ずに、暗い顔をしていましたが、以前の明るくて優しい息子に戻りました。
これは、神様が息子に合った職場をお与え下さり、頑張ろうと思える彼女に出会わせてくださったのだと思います。一生直らないのではないかと思っていたことが嘘のようです。
丁度同じ時期にいろいろ悪いことが起こっていましたが、息子の事も含めて、すべて私に原因があったと今ではわかります。神様は色々な事を通して、私に教えて下さったのだと思います。神様にはいつも感謝して祈っています。