永田 好
わたしにとって今年度はとても試練の年でした。教員採用試験、管理栄養士の国家試験、卒業論文、教育実習が私に与えられました。
その日々は苦しく、不安な毎日を過ごしていました。
こんな時にこそ、神様は大切なことを気づかせて下さいます。教員採用試験の二次試験に向かう車の中で私は大粒の涙が急に溢れ出しました。それは、不安や緊張からくる涙ではなく、感謝の涙です。私を支えてくれた家族の顔や言葉が走馬灯のように浮かんできて、涙が止まりませんでした。
家族をはじめ私に関わる全ての人の大切さやありがたさ、特に母に対しての感謝の思いに気付くことができました。
私は母に数々の迷惑をかけてきました。沢山喧嘩をしたし、母を否定するようなひどい言葉を言ったこともありました。何か大きなことがあるたびに二人三脚で頑張ろうと言う母の言葉が重い鎖に繋がれている気分になり、自分ひとりで自由にしたいと、母を避けていたこともありました。
しかし、母はいつもどんな時でも許し無償の愛で私を支えてくれていました。私が心地よく勉強ができるように私がいないところで環境を整えてくれたり、思うようにいかず落ち込むわたしを励ましてくれました。
母は「お母さんはこのみを祈ることでしか支えられないから」と言っていましたが、全くそんなことはないのです。私が4月から母と同じ教員として教壇に立てるのは、決して自分の力ではありません。家族や私に関わってくださったみなさんの支えや励ましがあったからこそです。
ひとりよりもふたりが良い。共に労苦すれば、その報いは良い。
倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。
倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ。
更に、ふたりで寝れば暖かいが、ひとりでどうして暖まれようか。
ひとりが攻められれば、ふたりでこれに対する。
三つよりの糸は切れにくい。コヘレトの言葉4:9-12
この聖書の箇所が思い浮かびます。
まだまだ、私はスタートラインに立ったばかりです。きっと沢山の試練が待ち受けています。しかし、どんなことがあろうと決して一人ではない。沢山の人の支えがあり、そしてなにより神さまの支えがあることに感謝を忘れずに歩んでいきたいと思います。