【説教音声ファイル】
2021年5月23日説教要旨
聖書箇所 使徒行伝20章7節~12節
「光のなかの教会」~騒ぐな、まだ生きている
梅木 光男
今日はペンテコステ(聖霊降臨)です。元々はユダヤの刈入れの祭りつまり大麦の収穫祭でありましたが、キリストの復活から50日目に聖霊が下って教会の基礎となる出来事が起ったことを記念して今日まで大切に守っている重要な日です。(使徒行伝2章 参照)
本日の聖書箇所は小アジア地方のトロアスという港町での夜の集会時の起った事件です。週の初めの夜の集会に多くの教会員が集まって礼拝を守っていました。夜なので当然「灯り」も多く必要で、多くの人は仕事を終えてから礼拝に参加して、主の晩餐式や食事を共にしていたことでしょう。
もう一つ特別な意味で伝道者として著名なパウロが第3回伝道旅行の機会を捉えて翌日出発直前の礼拝でもありました。
聖書には徹夜の礼拝がなされたと記していますが、主イエス・キリストの食卓について互いに分かち合い喜び、励ましあって共に御言葉を聞き語り合っている光景は、まさに教会が暗闇に輝く慰めの光、希望の光これから歩む道を照らす灯としての象徴そのものです。
この礼拝のさなかユテコという若者が居眠りをして3階から落ちてパウロから命を救われたという不思議な出来事が記載されており、しかも何事もなかったように礼拝が続けられたというのです。パウロの説教が長く続いたので仕事の疲れや部屋の暖気等でつい不覚を取ったのでしょうか。
我々は色々な思いの中で教会に行きます。居眠りは不謹慎、○○でなければならないという思いに囚われます。ある意味正しいことですが、教会はキリストの光の中ですべてが心やさしく穏やかに過ごす場所で、聖書の御言葉を聞き、讃美と祈りのなかで喜びと平安、希望と慰めが与えられるのです。まさに「重い荷を負いて苦労している人は私のもとに来なさい。私が休ませてあげよう」の実現する所なのです。