【聖書箇所朗読・説教音声ファイル】
2018年8月19日 説教資料
聖書箇所 創世記11章1~9節
「一つの民、一つの言葉」
日本バプテスト大阪教会牧師 下川俊也
『茶色の朝』フランク・パヴロフ著(大月書店)
2017年9月号「世の光」BookCafeより
『主人公の「俺」と友人「シャリルー」は、今日もビストロでコーヒーを飲みながら心地よい時間をゆったりと過ごしています。最近「俺」は猫を、「シャリルー」は犬を安楽死させました。それは茶色のペット以外は禁止という「ペット法」ができたからです。はじめ「俺」は違和感を持ちますが、それも仕方ない、と自分に言い聞かせます。しばらくして、「ペット法」に批判的だった新聞が廃刊になり、系列会社の本が次々に強制撤去され、言葉や単語に「茶色」を付けなければ危険を感じる社会になって行きます。初めに感じた違和感や反発も徐々に薄れて行き、茶色社会に適応しようと「シャルリー」は茶色の犬を、「俺」は茶色の猫を飼い、「茶色に守られた安心、それも悪くない」と考えます。ある朝「茶色いラジオ」が「最近、茶色い動物を購入したからと云って、考え方が変わったことにはならない。過去、茶色以外のペットを飼ったことがあるなら国家反逆罪に問われる」と報じます。そして二人に「茶色の朝」が・・・。』