【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2022年7月17日説教要旨
聖書箇所 ルカによる福音書16章19-31節
召命のとき―主イエスからの招き
片山 寛
私たちの誰の生涯にも、「召命」のときというのがあるような気がします。召命Calling、それは主イエスからの招きであり、お命じです。私たちの生涯が定まり、これが私の生きる道なのだとわかる。そのような時です。
それがいつ来るのかは誰にもわかりません。何度来るかもわかりません。召命をこれまで何度断った人も、最後には(死を迎えるときには)、神さまの召命にお答えしなければなりません。それは厳粛なとき、自分自身との真剣な語り合いのときなのです。次のような小さな物語があります。
正しいドア
一人の若者がある修道院の客になった。夜半まで彼は修道士の一人と自分の人生について語り合い、修道士から方向づけを得たいと望んだ。語り合いが終って、二人は長くて暗い廊下に立った。廊下には、修道士の個室に入るドアがいくつも並んでいた。修道士は、右手でその廊下を指し示して、若者にこう説明した。「君の人生は、いくつものドアが並んだこの長い廊下のようなものだ。ひとつのドアのところでだけ、君は立ち止まって、中に入ることができる。よく考えなさい、若い友人よ、どのドアを選んだらよいかを。」
Kurzgeschichiten 4, 146