【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2025年12月28日説教要旨
聖書箇所 出エジプト記20章8~11節
安息日聖別の意味
瀬戸 義毅
讃美歌「七日の旅路 安けく過ぎて」は大切なことを教えています。歌は、「御前に集い かしこみ仰ぐ 今日こそ天(あめ)の 休みのしるし」と続きますが、内容は安息日のことです。讃美歌21(206番)や新聖歌(8番)には収録されていますが、残念ですが新生讃美歌にはありません。一年間を七日の旅路の連続と考えています。一年も長いようですが、一年は主の日で区切られ数えられているのです。一年は約52週あります。私達信者の52週の旅路は神のお護りの連続、また連続です。
英語で安息日をthe sabbathと言います。旧約聖書ではシャバットと言いますが、動詞シャーバト(中止する、休むの意)からきました。旧約時代においては、毎週土曜日を安息日として一切の労働を停止し共同の礼拝を守ったのでした。
古代世界の中で働かないで人間の尊厳を示そうとする、安息日は容易に受け入れられたのではありません。抵抗と反対がありました。
「七日毎に一日を無為に過ごせば、人生の七分の一を失うことになる」。ストア派の哲学者セネカの言葉。
「安息日はユダヤ人のさもしい習慣(sordid habit)である」。ギリシャの哲学者プルタルコスの言葉。「安息日はユダヤ人の気味が悪く恥ずべき習わし(sinister and shameful custom)である」。ローマの歴史家タキトゥスの言葉。古代世界だけに限りません。
1800年代の後半、ペンシルバニアのホームステッドの製鋼工場では週七日、一年365日働き、休みはクリスマスと7月4日だけでした。(Biblical Literacy by Rabbi Joseph Telushkin)
日本でも「月月火水木金金」(軍歌)と歌いました。しかし人間は働くだけの存在ではありません。人間は神に造られた尊い存在です。神の事を考え感謝するために安息日が必要です。聖書には安息日を守る者には、神が恩恵を与えてくださるとあります(マナの話 民11:31)。
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