2017年8月6日
聖書箇所: マタイによる福音書5章38節~45節
敵を愛しなさい
梅木 光男
本日の聖書の箇所は、有名なイエス様の「山上の垂訓」といわれる箇所で7章まで続くひとつの具体的内容です。
その中で、「復讐してはならない」と「敵を愛しなさい」という二つのテーマについて主イエスは語られています。
特にキリスト者でなくても知っている「目には目を、歯には歯を」というハムラビ法典を起源とする言葉を引用して、悪に対する復讐や報復に対する考え方を同害報復から無抵抗主義へそしてそれをはるかに超えた「愛の積極性」へと我々を導こうとされています。
「やられたらやりかえす」という負のスパイラルから脱却するためには、法律や世の秩序に依存するのではなく、悪人でも善人でも太陽を昇らせ正しいものにも正しくないものにも雨を降らせて下さる「天の父の完全さ」に従うしか道はないのです。
主イエスが我々に示されたみ言葉はまさに一般論としてはよくわかる言葉です。しかし実際に現場でまたこうした状況に直面した人々に遭遇したときに、直ちに我々自身の信仰が試されます。
自分に都合の良い人や事柄だけを愛し、自分にとって損となるような領域には関わらないのではないでしょうか?
しかし、主イエスは「お友達ファースト」から「神様ファースト」へと変わることを要求されています。
神に愛されていることを自覚して、「キリストの十字架による和解と平和」を受け入れつつ、その喜びと平安をかみ締めて歩んで生きたいと願っています。