【聖書箇所朗読】
【説教音声ファイル】
2020年12月6日説教要旨
聖書箇所 ルカによる福音書 1章77~79節
降り給う神様
福岡新生キリスト教会
竹田 浩牧師
序
愈々今年もアドベント(待降節)を迎えて、イエス様の御降誕の意味を考え祈る時になりました。後2週間でクリスマスです。今日はクリスマスの意味について聖書に聞いてみたいと思います。
1.人間は闇の中に住んでいます。
聖書によると人間は暗闇と死の陰に座していると語っています。即ち光のない暗い死の陰の谷に人間は住んでおり、それ故に人生の闇の中で迷っているのです。何の為に生きているのか、生の意味、目的を知っている人はいません。又、何処から来て(去処如何)、何処に行くか(去処如何)も知りません。死んだらどうなるのか。人生の大問題なのに分からない闇の中で過ごしています。聖書の言う罪とは将にこの闇の中に生きている人間の現実を意味するものです。
2.神様の憐れみにより、高い所から曙の光の訪れる。
その様な暗闇の中で呻き苦しむ民を憐れん(スプランクニゾマイ、断腸の思い)で、神様は暗闇に迄降って下さったのがクリスマスです。これはルカ伝15章に出てくる放蕩息子に対する父の愛を意味しています。
3.その具体化が家畜小屋におけるイエス様の誕生です。
この家畜小屋とは私達人間の心の状態をあらわします。「中から、つまり人間の心から、悪い思いが出てくるのです。淫らなおもい、盗み、殺意、姦淫、貪欲、悪意、詐欺、好色、妬み、悪口、傲慢、無分別等、これ等の悪は皆中から出て来て人を汚すのです」(マルコ伝7章21節)とイエス様が申された通りです。汚れた、暗い、ジメジメした家畜小屋の様な私の心にまで来て下さいました。もしイエス様が綺麗な宮殿や病院のベッドにお生まれになっていれば、私達は救われなかったでしょう。